セルフメンテナンス

A33とLA33の違い?農機具に使われているVベルトについて解説

「農機具用のVベルトは、種類とかサイズとかよくわからない…」と悩んでいませんか?
そんな農家さんに向けて、農機具用Vベルトについて解説します!

この記事は以下のような農家さんにオススメ!
・Vベルトについて詳しく知りたい
・消耗品だから自分で準備しておきたい…

Vベルトとは

Vベルトは、動力の伝達に使われるベルトの一種で、張力を得るための心線とゴムや帆布によって構成されます。断面形状はV字で、この両側面部をV字型の溝を有するプーリに引っ掛け、接触部分の摩擦力で動力を伝えます。

ベルトの読み方

Vベルト"強度"の種類→スタンダード?レッド?って何?

スタンダード

価格が安く、高電動・耐油性・耐熱性は一般的です。寿命も平均的となります。標準Vベルトとして広く使われており取り扱いが簡単なのが特徴です。ただの”A30”などのベルトです。

レッド

価格が高く、高電動・耐油性・耐熱性に優れている。また、寿命も長いという特徴がある。標準ベルトのスタンダードの高機能品として開発された高電動用のVベルトです。スタンダードとは違い"LA30"など"L"や"S"がついたベルトになります。

Vベルト"メーカー"の種類→LA30?SA30?LとかSの違いは?

Vベルトの頭に”L”がつく場合、「三ツ星ベルト」製の高グレードタイプのVベルトになります。
また、頭に"S"がつく場合は、「バンドー化学」製の高グレードタイプのVベルトになります。
両社で微妙~にサイズは違うようですが、一般的にはLA30とSA30は同じベルトと考えてOKです。

Vベルトの"形(サイズ)別種類"→Aベルト?Bベルト?って何?

Vベルトの形は、K形・M形・A形・B形・C形・D形の6種類に分けられます。
以下に、各社K~D形のサイズ表と、断面図形(三ツ星ベルト) ※一般的なA~C形を添付します。

スタンダードベルトとレッドベルトをそれぞれA形で比較した場合

レッドベルト(Vベルト表記の先頭にSやLがつく)は薄型の為、ベルト背面からプーリがあたる条件下や小さいプーリでの使用に適しています。

※赤ベルトについて…
・逆曲げ使用におけるベルト寿命に優れる。標準Vベルトの約4.5倍
・油の付着した状態で使用した場合のベルト寿命に優れる。標準Vベルトの約3.8倍
・高温(雰囲気温度70℃)におけるベルトの寿命に優れる。標準Vベルトの約4.5倍

有効長さ&測り方について

Vベルトには外側&内側にサイズが表記してありますが、長い期間使用すると擦れて見えなくなってしまう事があります。
そんな時はハサミなどで切り、長さを測定します。
測定した数値を2.54(1インチ=2.54cmの為)で割るとベルトの長さがわかります。
つまり・・・ベルトの長さが76cmぐらいだったら
76cm÷2.54=29.92… 答えは30の有効長さという事がわかります。
SA30 → 30×2.54(インチ)=76.2cm(ベルトの長さ)

切れてはいないけどヒビが…交換のタイミングについて

Vベルトは内側が摩耗してテンションがかけられなくなったり、テンションをかけた時に滑ってしまう場合と、ベルトの一部に亀裂が生じた場合に交換が必要です。
ベルトを点検するときは、ベルトを外して裏返してから手で握ると亀裂の有無が判別可能です。

まとめ

コンバインや籾すり機…Vベルトは農機具にとって、切っても切れない関係です。消耗品なので、よく切れるんですけどね。笑
ただ、負荷がかかったときなどVベルトが切れることによって機械が壊らないという利点もあります。
しかし、農作業にストップは場合によっては許されないときもあります。雨が降る前に稲刈り終わらせたかったのに…
ですので、一般的に切れやすいVベルトなどは、最初から自分で予備を用意しておくだけで助かるかもしれません。

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